公開日:2022年3月26日
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「天井に使うケイカル板ってなに?」
「火災保険を活用した天井の修理方法を知りたい」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。
あなたは自宅の天井の材質をご存知でしょうか?
ケイカル板でできている住宅は珍しくありません。
建物診断と火災保険の活用を推進しております。
自然災害での被害を自覚されている方、過去3年以内に被害の工事を行った方はご相談ください。
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ケイカル板とは
ケイカル板とは、建物の内装や外装に使われる建築材料のひとつです。
正式名称は「ケイ酸カルシウム板」といいます。
ケイカル板の素材
ケイカル板は「けい酸質原料」や「消石灰」、「パルプ」などの補強繊維が主原料です。
ケイカル板の特徴
ケイカル版には2つの特徴があります。
ひとつは「不燃性があること」です。
石膏ボードと共に不燃建築材料として、耐火効果に優れています。
もうひとつは「耐水性に優れていること」です。
ケイカル板は耐水性に優れているため、石膏ボードでは対応できない水回りなどの濡れやすい箇所に使用します。
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ケイカル板の使用場所
ケイカル板は、トイレの壁や天井、外壁の天井によく使用されています。
天井とは、家屋の外壁から外側に伸びている屋根の裏側部分にある天井のことです。
天井は雨が当たる恐れがあり、屋根裏の湿気の影響も受けるため、水気に強いケイカル板を使います。
ケイカル板の価格
ケイカル板は一般的には、縦1,820mm×横900mmで販売されています。
厚さは5〜12mmです。
天井によく使用するのは6mmの厚さとなっていて、値段は1,000円ほどです。
ケイカル板はメリットが多い上に、安くてコストパフォーマンスもよいので、あらゆる所で使用されています。
以下で、ケイカル版の特徴をまとめました。
ケイカル板 | |
正式名称 | ケイ酸カルシウム板 |
素材 | ・けい酸質原料 ・消石灰 ・パルプ |
特徴 | ・不燃性がある ・耐水性に優れている |
使用場所 | ・トイレの天井や壁 ・外壁の天井 |
価格 | 1枚あたり1,000円 |
ケイカル板以外で天井に使う素材
とても便利なケイカル板ですが、天井に使用される素材はケイカル板以外にもあります。
- 合板・ベニヤ板
- 不燃材
- 金属材
具体的にチェックしてみましょう。
合板・ベニヤ板
古い木造建屋によく使われています。
価格は1枚あたり750〜1,000円です。
合板やベニヤ板は、安価ではあるものの、耐久性や耐水性はありません。
年数と共に腐食していくため、劣化が心配ならケイカル板に張り替えたほうがよいでしょう。
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不燃材
不燃材には、ケイカル板のほかに「スラグ石膏板」や「フレキシブルボード」などがあります。
スラグ石膏板はスラグ(鉱物)に石膏を混ぜて作られた材料です。
フレキシブルボードはセメントと補強繊維をから作られた板材です。
これらの材料は耐火性や耐腐食性、耐水性があります。
デメリットとしては、ひび割れしやすい点が挙げられます。
また、張り終えた後に必ず塗装をしないといけません。
塗装をすることで本来の機能を発揮します。
価格はケイカル板が1枚1,000円、スラグ石膏板が1,500円、フレキシブルボードが2,000円となっています。
金属材
ガルバリウム鋼板やアルミニウムなどが使われます。
金属材は、天井に使う素材のなかでも高性能で軽量、耐久性や耐震性にも優れています。
また、メタリックで美しい見た目も人気があります。
その分高価にはなりますが、施工後のメンテナンスも楽になります。
ただし、傷がつくとサビが発生してしまうので、腐食が目立つ場合は塗装をする必要があります。定期的にチェックしたほうがよいでしょう。
施工も難しいため、信頼できる業者に頼まないと張り替えても本来の効果を発揮できないでしょう。
価格は1平方メートルあたり7,000~10,000円と非常に高額です。
各素材の特徴とメリット、デメリット、価格を以下でまとめました。
素材 【1㎡単価】 | メリット | デメリット |
合板 ベニヤ板 | ・安い | ・耐久性、耐水性がない ・燃えやすい |
不燃材 【1,000〜2,000円】 | ・不燃性が高い ・耐久性が高い ・耐水性が高い | ・ひび割れをしやすい ・塗装が必要 |
金属材不燃材 【7,000~10,000円】 | td>・軽量 ・耐久性が高い ・耐水性が高い ・耐震性が高い ・メタリックな外観 ・メンテナンスが楽 | ・高価 ・施工が難しい ・サビる |
ケイカル板などを使った天井の役割
天井は建物の一部として重要な役割を持っていて、なくてはならない存在です。
天井の役割には以下があります。
- 雨水や日差しによる外壁の劣化防止
- 火災時の延焼防止
- 屋根裏を換気する
- 建物の美しさを維持する
詳しくチェックしてみましょう。
雨水や日差しによる外壁の劣化防止
天井があることで、外壁に直接雨水や日差しが当たるのを防いでくれます。
そのため、天井があるのと無いのとでは外壁の劣化スピードが違います。
火災時の延焼防止
隣家や自宅から火が出た場合、天井が無かったらすぐに屋根裏に燃え移ってしまい、家全体が焼けてしまうでしょう。
天井があれば、不燃材によって屋根裏に火が届くのを遅らせてくれます。
そういった点から、天井には不燃性のある材料が使われています。
屋根裏を換気する
屋根裏は湿気のたまりやすい場所です。
その湿気を外に逃がしてあげるために、天井の種類によっては小さい穴がたくさん空いているものもあります。
建物の美しさを維持する
天井にケイカル板などの材料を張ることによって、屋根裏を隠してくれます。
また、天井があることによって、建物の美しさ、デザイン性が保たれます。
天井のケイカル板などが破損した場合のメンテナンス方法
天井のケイカル板などが破損した場合はどうしたらよいのでしょうか?
まず、天井が破損してしまう具体例を考えていきましょう。
天井が破損する例
天井が破損する主な例には以下があります。
- 台風などの強い風
- 湿気などによる経年劣化
- 雨漏りなどによる染み
具体的にどのような症状が出るのでしょうか。
台風などの強い風
ベニヤ板の天井などは強い風によって剥がれてしまうことがあります。
またケイカル板なども台風による飛散物で穴が空いてしまう恐れがあります。
台風が来る前後は天井をよく確認しておきましょう。
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湿気などによる経年劣化
天井は天井裏の湿気の影響をどうしても受けてしまいます。
ひどい家では、湿気からカビや汚れができたり、金属性の天井でもサビがついたりしてしまいます。
湿気で劣化したまま放っておくと、どんどん腐っていってしまうので、早めの対処が必要です。
雨漏りなどによるシミ
屋根が老朽化して穴が空いてしまった場合、天井にもすぐに被害が出てしまいます。
屋根から漏れた水が天井裏を伝って天井に流れてしまいます。
そうすると天井はシミができるでしょう。
さらに濡れていくと、天井としての機能を果たさなくなります。
見た目も悪くなるため、すぐに対処したほうがよいでしょう。
メンテナンスの方法
天井が劣化した場合、どのようにメンテナンスをすればよいのでしょうか。
具体的には3つの方法があります。
- 塗装補修
- 増し張り補修
- 全面張り替え
それぞれの方法をチェックしてみましょう。
塗装補修
家を建てる際、ケイカル板などは板を張った上から白色の塗装をしている場合が多いです。
また、ガルバリウム鋼板といった金属系の天井も塗装をしています。
塗装は年数と共に剥がれていくものですので、最低でも10年に一度は塗り替えをしておきましょう。
サビや汚れが目立ってきたら、前回の塗装から10年たっていなくてもメンテナンスをする必要があります。
一般的な塗装の価格は、1平方メートルあたり1,000〜1,500円ほどです。
天井の塗装は足場が必要な場合が多いため、設置や撤去費用として15〜20万円は必要でしょう。
増し張り補修
増し張りとは既存のベニヤ板の上からケイカル板などを張っていく工事です。
天井がベニヤ板などの素材で、劣化状況が軽度の場合は増し張り補修をします。
増し張り補修は張り替えよりも安く済みますが、塗装よりは費用がかかります。
全面張り替え
雨漏りなどからの劣化がひどい場合、全面的な張り替えが必要になる場合があります。
費用は最も高額ですが、重度の劣化でも一気に補修できるメリットがあります。
ケイカル板などの天井の修理は火災保険が適用できる
ケイカル板などの天井の修理には10万円以上の費用がかかります。
しかし、火災保険を適用することで費用を抑えることが可能です。
ただし、すべての工事に適用できるわけではありません。
以下では、3つのポイントを解説します。
- 火災保険はどのようなときに補償されるのか
- 火災保険を適用して工事をした事例
- 保険を適用しないとかかる費用の目安
それぞれ重要なポイントなのでチェックしておきましょう。
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火災保険はどのような場合に補償されるのか
火災保険が適用できる例としては以下があります。
- 突風や強風などで破損した場合
- 積雪やあられ、落雷で破損した場合
- 風災被害が原因の場合
それぞれどのような状況なのか確認していきましょう。
突風や強風などで破損した場合
強い風によって天井が破損した場合は火災保険が適用されます。
補償の基準は「最大瞬間風速」です。
火災保険が適用されるのは、最大瞬間風速が秒速20メートルに達する強風が吹いて、被害が出た場合になります。
台風に限らず、普段の強風でも秒速20メートル以上で住宅に被害が出た場合は保険の対象となります。
火災保険を申請する場合は、被害が出た日から3年以内なら申請することができます。
3年を超えると火災保険を適用できなくなってしまうので、早めに申請しましょう。
積雪やひょう、落雷で破損した場合
ひょうの場合は天井に穴が空いてしまっていることが多いでしょう。
また、積雪や落雷の場合は特に天井だけでなく、屋根や他の部分も破損しているケースが多いです。
雪や雷といった自然災害で建物がダメージを受けた場合は火災保険が適用可能ですので、傷んだ部位を業者に確認してもらいましょう。
風災被害が原因の場合
火災保険は経年劣化だと補償してくれません。
例えば、日差しによる劣化や、材料の老朽化による損傷は補償の対象にはなりません。
しかし、風災(風による災害)が原因で破損した場合は適用することができます。
天井の損傷が確認できても、それが住宅の経年劣化によって発生したのか、風災が原因で発生したものなのかは判断が難しいです。
保険会社でも判断が難しい場合は「経年劣化によるもの」と判断されやすいため、風災を証明する資料は事前に揃えたほうがよいでしょう。
屋根の被害は、経年劣化に見えたとしても風災がきっかけとなっているケースは珍しくありません。
最初から経年劣化だと諦めず、業者と相談して積極的に火災保険を申請していきましょう。
火災保険で天井を修理した事例
以下では、火災保険で天井を修理した事例を紹介します。
- 場所:神奈川県川崎市
- 修理箇所:屋根・雨樋
- 築年数:21年
- 認定金額:2,104,600円
被害状況は以下のようになります。
「屋根」・【雨樋】
屋根・雨樋が台風によって損傷してしまっています。
この物件が約200万保険金がおりたので、自宅をご紹介もらい天井被害がありました。
修理をした後の写真は大切に保存しておくことが重要です。
火災保険を申請する時に必要な書類は、前回認定された金額での修繕工事の完工写真です。
そのため、修理業者に修理後の写真はしっかり撮ってもらうように伝えましょう。
火災保険を適用しなかった場合の費用目安
火災保険を適用しなかった場合は、どうなってしまうのでしょうか
天井の張り替えにかかる費用は家の大きさや施工業者によって違いますが、だいたい以下の通りです。
- 材料費と張り替え代:5,000円/平方メートル
- 足場代:15万円
- 塗装費:5万円
平均的な合計金額は約40万円となります。
当社団では火災保険でおりた保険金を使って修繕工事を行っております。
保険金を使用しての工事なので、お客様から出るお金は0円です。
天井の修理は火災保険を活用しよう!
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今回は、「ケイカル板などの天井の張替え」についてお伝えしました。
ケイカル板は耐久性、耐水性に優れているといっても、しっかりとしたメンテナンスをしないと本来の機能を発揮できません。
自宅の天井をチェックして、「修理が必要かな?」と少しでも思ったなら、ぜひ火災保険を活用した修理を考えてみましょう。
火災保険を賢く上手に使いこなして、メンテナンスの行き届いたきれいなお家にしてください。
記事監修:矢島 弘子 |
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火災保険請求・地震保険請求アドバイス業務に従事。年間200棟の調査を13年間継続して行い、建物調査後の損害鑑定人との立ち合いや交渉も行っている。 外部の敷地内の申請はもちろん室内の汚損・破損の申請や給排水設備の申請も得意とし、 家財保険かけている方が知らないスーツのアドバイスなども行っている 栃木県真岡市周辺でも2022年3月16日の地震被害はあり、 関東圏であればどこでも無料点検はすぐにご依頼ください。 損はさせません。 |