エコや節電に興味があり、家の電気代を少しでもお得にできれば良いと思っている方におすすめなのが、ソーラーハウスです。
太陽光発電と同じイメージがありますが、ソーラーハウスと太陽光発電は違います。
この記事では、ソーラーハウスの節電効果やメリット、デメリットなど、以下の内容を解説します。
- ソーラーハウスとは何か?
- ソーラーハウスと太陽光発電の違い
- ソーラーハウスの費用はどれくらいかかるのか
- 災害時にソーラーハウスは保険の補償対象となるのか
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ソーラーハウスとは?特徴や太陽光発電との違い
ソーラーハウスとは、住宅で利用するエネルギーに太陽光を使った家のことです。
冷暖房や給湯機など住宅で利用する電力を、太陽光による電力でまかなうケースが当てはまります。
節約の観点から節電したいという方や、エコのため地球環境に優しい方法で生み出されたエネルギーを使いたいという場合におすすめです。
太陽光発電との違いは?
ソーラーハウスで発生したエネルギーは住宅で消費する、もしくは売電することが基本です。
エネルギーが発生したソーラーハウス以外の建物で電気を消費することはなく、住宅で利用することがメインです。
太陽光発電は、太陽光パネルが設置された建物以外にも電気を送ることができたり、売電にも利用できたりします。
太陽光発電は発生したエネルギーの使い道が自由であり、さまざまな用途に利用可能です。
また、ソーラーハウスと太陽光発電では発電量にも差が見られます。
効率良くエネルギーを生み出したい場合は、太陽光発電よりもソーラーハウスの方が向いているでしょう。
ソーラーハウスと太陽光発電、どちらにするか悩んでいるという方は、発電した電気の用途が違うことを念頭に比較・検討すると良いでしょう。
ソーラーハウスはどれくらいエコになる?
ソーラーハウスは、ガスや灯油を使わず太陽の熱によって住宅のエネルギーをまかないます。
種類によりますが、自然の力を最大限に活かしたシステムのため、電気代の節約はもちろん二酸化炭素の発生が抑えられるという特徴を持っています。
太陽熱を用いた蓄熱暖房や給湯システムでランニングコストを抑えられるため、1年を通してエコな仕組みを実現できるメリットがあるでしょう。
ソーラーハウスは、日常生活で電気を使用してもまだ売電する余力があるくらい、エコに貢献します。
常にエネルギーを作り続ける必要がないため、エネルギー発生による二酸化炭素も抑えられますし、環境への配慮ができるメリットもあります。
ソーラーハウスの実用例
ソーラーハウスは、居住用住宅だけでなく事務所や倉庫なども該当します。
たとえば、建築現場の仮設事務所や、イベント時の事務所、海の家などとして設置できる簡易的な事務所にもソーラーハウスが用いられています。
ソーラーハウスにするメリットとデメリット
ソーラーハウスのメリットとデメリットは以下となります。
メリット | デメリット |
・自然環境に優しい | ・設置費用が高い |
・ランニングコストに優れている | ・家や屋根の形状で設置できない場合がある |
・メンテナンス費用がかかりにくい | |
・冬場の結露が起こりにくい | |
・カビやダニが発生しにくくなる |
ソーラーハウスは環境に優しく、電気代の節約になるというメリットがあります。
しかし、設置にあたりデメリットがあることも知っておきましょう。
ソーラーハウスのメリット
ソーラーハウスのメリットは以下の5つです。
- 自然環境に優しい
- ランニングコストが優れており節約効果が高い
- メンテナンス費用がかかりにくい
- 冬場の結露が起こりにくく乾燥しづらい
- カビやダニが発生しづらくなる
ソーラーハウスは、年中を通してランニングコストに優れているため節約効果が高く、電気代を安く済ませられるメリットがあります。
また、設置する部品が少なくシンプルな構造で済みます。
修理や交換がスピーディにできるため、メンテナンスにかかる費用を抑えられるのが大きなメリットです。
太陽光・太陽熱を用いて発電する仕組みに加え、家自体にも蓄熱機能や風通しが良くなる工夫が施されています。
窓ガラスは複層の断熱サッシを使っていたり、不凍液を用いた床暖房を使っていたりするため、冬場の結露が起こりにくいメリットもあるでしょう。
結露が少ないということはカビやダニの発生も抑えられ、エコだけでなく住む人の健康面にも良いと考えられます。
ソーラーハウスのデメリット
ソーラーハウスのデメリットは2つあります。
- 設置費用が高い
- 家や屋根の形状によっては設置できないこともある
ソーラーハウスは最初の設置費用が高いことがデメリットとして挙げられます。
ソーラーハウスには、太陽熱コレクターと呼ばれるソーラーパネルや貯湯タンクなどの部材費に加え、施工費用が必要です。
どのような部材を用いるか、どの業者に工事を依頼するかで異なりますが、予算は200万円前後を用意する必要があるでしょう。
さらに、家や屋根の形状によって太陽熱コレクターが設置できず、ソーラーハウスに適さない家もあります。
ソーラーシステムは住宅への後付けが可能な場合も多い一方、自宅が適しているかどうかで設置費用が大きく左右されることも知っておきましょう。
ソーラーハウスの種類
ソーラーハウスには、大きく分けて2種類があります。
「パッシブソーラーハウス」と「アクティブソーラーハウス」です。
両者の違いやメリット・デメリットを比較してみましょう
パッシブソーラーハウス
英語で「受動的」という意味を持つパッシブソーラーハウスからご紹介します。
パッシブソーラーハウスは家自体の断熱性の高さが特徴です。
たとえば、日中は大きな窓や屋根から太陽熱を取り込み、夜間は家の中でうまく循環させて利用できる構造になっています。
魔法瓶のような家と言われることもあり、発生したエネルギーを細く長く使い続ける事が可能です。
そのため、天気が悪くて日が差さない場合は、溜め込んだ熱によって補助暖房機能が活用できます。
家の断熱性能が優れているため、コストを抑えながら電気を利用できるでしょう。
パッシブソーラーハウスには「ダイレクトゲイン」「トロンプ壁」「グリーンハウス型」という、3種類の仕組みが備わっています。
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ダイレクトゲイン
パッシブソーラーハウスの中でもっとも利用されているのが、ダイレクトゲインという仕組みです。
ダイレクトゲインは太陽光を屋根・壁などから直接取り込み、蓄熱材に熱を蓄えるというもので、直接集熱という意味を持ちます。
蓄熱材に取り込んだ熱を利用し、室内を暖めたりエネルギーとして利用したりする方法をダイレクトゲインと呼びます。
トロンプ壁
トロンプ壁(トロンプウォール)は、日中の太陽光によって溜め込んだ熱を、気温の下がる夜に利用して部屋を暖める仕組みです。
日中に太陽光で暖められた壁は、夜になって気温が下がると熱を放出します。
壁から放たれた熱は、二重サッシガラスなどの部材によって外に逃げないようになっており、効果的に家全体を暖められる特徴があります。
グリーンハウス
グリーンハウスは、植物を利用した冷却効果が期待できる仕組みです。
夏場、高層ビルなどで積極的に導入される、植物によって作り出されたグリーンカーテンを、自宅にも取り入れる方法となります。
ただし、パッシブソーラーハウスではダイレクトゲインやトロンプ壁による機能が主流であり、グリーンハウス型はあくまで補助的な役割だと言えるでしょう。
アクティブソーラーハウス
アクティブソーラーハウスとは「積極的」という意味を持ちます。
動力を使って太陽光・太陽熱を取り込む仕組みを持つソーラーハウスが該当します。
熱を集める装置を屋外に設置しておき、そこから熱エネルギーを変換して住宅に取り込みます。
集熱装置はコンパクトな部材のため、設置場所を選びません。
そのため、大がかりな工事などは必要ありませんが、機材が破損した場合には修理やメンテナンスを行わなくてはいけません。
パッシブ&アクティブソーラーハウスの比較
パッシブソーラーハウスとアクティブソーラーハウスの特徴を以下にまとめました。
パッシブソーラーハウス | アクティブソーラーハウス | |
太陽熱の取り込み方 | 窓や壁から取り込む | 機械で取り込む |
工事の規模 | 大規模 | 小規模 |
設置に向いている建物 | 大きな家や施設 | 小さな住宅 |
メンテナンス費用 | 安い | 高い |
パッシブソーラーハウスは壁や窓から太陽熱を取り込む構造のため、後付けの場合熱を蓄える機能がないと意味がありません。
また、工事も大がかりになるため、既存の住宅をソーラーハウス化したい場合はアクティブソーラーハウスが向いていると言えるでしょう。
一方、アクティブソーラーハウスはコンパクトな機械を設置すれば稼働できますが、パッシブソーラーハウスに比べてメンテナンスが大変というデメリットがあります。
これからソーラーハウスの新規住宅を検討している場合は、あらかじめ設置や工事ができるパッシブソーラーハウスがおすすめです。
それぞれの特徴や導入したい住宅の特徴を理解し、どちらのソーラーハウスにすれば良いのかを考えましょう。
ソーラーハウスが災害で破損した場合の補償方法
台風や落雷による火災が発生してソーラーハウスが被害を受けた場合は補償されるのでしょうか。
住宅を守るための火災保険とソーラーハウスの関係について詳しく見てみましょう。
火災や台風による被害は火災保険で補償できる
台風や火災によるソーラーハウスの被害は、火災保険の補償対象です。
火災保険は住宅を守るための保険で、火災による被害はもちろん、台風や大雨などの天災によって起こった被害(地震を除く)を補償してくれる仕組みです。
家の中にある家財(家電製品や家具など)の補償も可能なほか、住宅の建物本体、敷地にあるカーポート、物置なども補償対象です。
住宅に火災保険の補償が適用される条件には以下のような例があります。
- 近隣からのもらい火や自宅からの失火
- 落雷によって家電製品が破損
- 強風によって窓ガラスが破損
- 雨による床上浸水
このほかにも、泥棒による盗難被害や漏水による水濡れなども補償が可能です。
ソーラーハウスの補償で火災保険を利用する際の注意点
まず保険会社に確認を行いましょう。
ソーラーシステムを後付けした場合も多くの保険会社で補償対象になりますが、補償を受けるためには設置時に申請しなくてはならないといった注意点があります。
以下では火災保険を利用する場合の注意点を詳しく解説します。
建物とソーラーシステムの所有者が同じであること
火災保険でソーラーハウスが補償を受けるためには、ソーラーパネルを設置している建物と、ソーラーパネル自体の所有者が同じでなければなりません。
また、建物を火災保険の対象にしていることも条件となります。
保険の契約後にソーラーシステムを設置した場合、必ず契約者本人が早めに連絡をしましょう。
ソーラーシステムの設置タイミング
ソーラーシステムを設置するタイミングによって火災保険の補償内容が異なります。
理由は、建物の評価額が契約時と異なるためです。
被害に遭った際の保険金に差が出てくるでしょう。
保険内容の変更や確認を行うため、ソーラーシステムを設置した際はすぐに保険会社に連絡をしましょう。
ソーラーハウスでエコ&健康な暮らしをしよう
ソーラーハウスは、太陽光という自然の力を利用するため、非常にエコな住宅です。
住宅の電気代やガス代の節約にもつながるだけでなく、冬場は結露しにくい環境を作り、ダニやカビの発生を抑えられるメリットもあります。
子育て中や、ペットがいる家庭、家族の健康に気遣う場合にもおすすめの住宅です。
また、修理費用を削減するために、ソーラーハウスに適用した火災保険への加入も推奨しています。
ソーラーハウスに関連した火災保険は進化しており、中にはソーラーハウスや太陽光パネルだけでなく、IoT機器の補償対応をしてくれるプランもあります。
こうした新しい火災保険への加入を検討しながら、ソーラーシステムの設置・導入を考えてみてはいかがでしょうか。
最後に、火災保険は地震の被害には対応していません。
地震がきっかけで起こった火事も火災保険の対象外となるため、ソーラーハウスを守るためにも、ぜひ火災保険とともに地震保険にも加入しておきましょう。
エコな仕組みで住宅のエネルギーをうまく活用する、新しい時代の仕組みとなるソーラーハウスをぜひ取り入れてみてください。
無料調査の問い合わせ・申請の相談はこちらからお気軽にお問い合わせください。
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記事監修:矢島 弘子 |
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火災保険請求・地震保険請求アドバイス業務に従事。年間200棟の調査を13年間継続して行い、建物調査後の損害鑑定人との立ち合いや交渉も行っている。外部の敷地内の申請はもちろん室内の汚損・破損の申請や給排水設備の申請も得意とし、家財保険かけている方が知らないスーツのアドバイスなども行っている東京都千代田区周辺でも2021年10月7日の地震被害はあり、関東圏であればどこでも無料点検はすぐにご依頼ください。 損はさせません。 |