公開日:2022年2月27日
「唐草ってなに?」
「唐草の修理ってどうやるの?」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。
唐草といえば「唐草模様」が有名ですが、屋根にも同じ名前の部位が存在します。
この記事では、屋根における唐草の役割や修理方法、工事費を安くするコツを紹介します。
建物診断と火災保険の活用を推進しております。
自然災害での被害を自覚されている方、過去3年以内に被害の工事を行った方はご相談ください。
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具体的には以下の内容を解説します。
- 唐草とは?
- 唐草の修理タイミング
- 修理にかかる費用相場
- 破損や劣化を放置すると起こる問題
- 唐草を修理する方法
- 修理費用を火災保険で安くする方法
- 火災保険を利用する場合の業者選びのコツ
この記事を読めば唐草の意味や修理タイミングがわかり、費用を安くすることが可能となるでしょう。
屋根の「唐草」とは?名前の由来や役割
住宅や屋根の話題で登場する「唐草(からくさ)」とは、風呂敷などによく用いられている模様のことではなく、
軒先に取り付ける水切り用の役物のことを指します。
以下では、名前の由来や唐草の役割、他の部位との違いを解説します。
名前の由来
もともと、軒先に取り付ける瓦が唐草模様だったことから、屋根の部位にも「唐草」と名付けられました。
軒先に使う水切りは現代だとほとんどが金属板金ですが、昔の名残として「唐草」と呼ばれているのです。
今でも神社や寺などの伝統建築物では唐草模様の瓦が存在しています。
唐草の役割
唐草は、雨水を雨樋(あまどい)に流したり、軒先の木材を雨から守ったりする役割があります。
「雨樋」とは屋根の水を地面に流すパイプ状の部材です。
屋根の水はほとんどが唐草を通過して雨樋に流れます。
このため、屋根の端を雨水から保護するために唐草は欠かせません。
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「唐草」と「ケラバ」、「軒先」の違い
屋根における唐草は、ケラバや軒先と混同されやすいです。
「ケラバ」とは、切妻などの三角形の屋根で、雨樋が付いていない面の端部分を指します。
破風(はふ)がある面の外壁より外側に飛び出ている屋根部分が「ケラバ」です。
「軒先」とは、ケラバに対して直角方向にある屋根の端です。
雨樋を取り付ける部分で、鼻隠しと呼ばれる部位でもあります。
雨樋がある面の外壁より外側に飛び出ている屋根部分が「軒先」です。
保険請求で420万!鼻隠しパネルの中の雨樋が曲がっていることが多いって本当?
「唐草」は、軒先に取り付ける水切り部分です。
ケラバや破風には取り付けません。
隙間を作らないことが重要なため、雨樋と重なっている場合が多いです。
唐草の修理が必要になるタイミングや費用、補修方法
雨から軒先の木材を守る唐草ですが、素材が金属というケースが多いため時間の経過とともに少しずつ腐食していきます。
このため定期的に修理が必要です。
では、修理をするタイミングはいつなのか、唐草が壊れたり劣化したりするとどのような影響が出るのかをチェックしてみましょう。
唐草の修理が必要になるタイミング
唐草の修理が必要になるタイミングは、腐食や破損が確認できたときが望ましいです。
ただ、唐草の工事には足場が必要となるため、実際には屋根や外壁のメンテナンス時に一緒に行うほうがコストパフォーマンスは高いでしょう。
唐草の寿命は、利用している素材によって異なります。
「ガルバリウム鋼板」のような丈夫な商品だと20〜30年は建築材を保護できるでしょう。
業者の技術力が不足していたり、海が近くて塩害(えんがい)が発生したりする場合は唐草の寿命が短くなります。
塩害とは、海の塩分が金属や屋根材の劣化を早めてしまう現象です。
そのため、唐草にガルバリウム鋼板を利用していたとしても、腐食していないかを5年に1度は確認すると良いでしょう。
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唐草は雨樋に隠れているため地上からは見えにくいです。
腐食して穴が開いたり壊れていたりしても気づきにくいため、定期的な確認が必要なのです。
唐草の修理にかかる費用相場
唐草の修理にかかる費用の相場は1メートルあたり2,000〜3,000円程度です。
屋根の構造や、唐草の素材によって価格は上下するでしょう。
唐草は1度修理をすれば破損しない限りは10年以上も利用できます。
単体で修理をすると足場などで工事費が高額となるため、
屋根や外壁のメンテナンス時に一緒に交換や塗装することをおすすめします。
屋根のメンテナンスにかかる費用としては、
カバー工法が180〜240万円、葺き替えなら200〜260万円が主流になります |
※もちろん、その工務店の固定費や雇用契約によっての福利厚生費などでもかわってきますので相場が変動することもありますが。。
カバー工法とは、現在の屋根に新しい屋根材を重ねて張り付ける工事方法です。
葺き替えとは、現在の屋根を剥がしてから新しい屋根材を張り付ける工事方法です。
上記価格は大雑把な目安ですので、実際には値段が前後します。
屋根の唐草が破損・劣化すると起こる問題
唐草が劣化すると複数の問題が発生します。
主な症状としては以下があります。
- 雨漏りの原因となる
- 雨水が建物の木材を腐らせる
唐草は、雨水から建物を守る役割があります。
このため、唐草が破損や劣化すると雨水が内部に侵入して木材を腐らせてしまいます。
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木材が腐るとカビが生えたり雨漏りが発生したりするでしょう。
長い期間放置していれば屋根や建物自体が劣化して作り直しが必要となるおそれもあります。
屋根の細部だからと甘く見ることなく、定期的なメンテナンスをして建物や屋根の品質を保ちましょう。
唐草の修理方法
唐草の修理方法は「交換」が基本です。
劣化した唐草を新しい素材に交換して直します。
ただし、一部だけが破損した場合など、すべての部位を交換する必要がないケースは部分修理が可能です。
特に瓦屋根であれば軒先だけの修理が可能なため、部分交換をしやすいでしょう。
このほか、破損はしていない状況で10年に1度のメンテナンスとして望ましいのが塗装です。
唐草は一般的に金属製のため、放置すれば錆びます。
錆びを防止するために塗装で保護する必要があるのです。
しかし、唐草だけを塗装するケースは稀です。
足場を設置するなどで20万円近い費用がかかるため、交換費用よりも足場費用が高額になるためです。
実際には屋根や外壁と一緒に工事するため、30坪程度の住宅なら屋根塗装で40〜70万円、
外壁塗装なら70〜100万円程度かかると想定しておきましょう。
修理や交換も同様で、屋根や外壁の工事の際に一緒に行うようにしましょう。
また、DIYで唐草を交換するのはおすすめできません。
唐草の交換は難易度が高いため、専門技術が必要だからです。
DIYで失敗すると雨漏りが発生して高額な費用が必要になるおそれもあります。
修理の際に注意してもらいたいのが、工事中は唐草が一時的に存在しない状態になることです。
唐草は、建築材を雨から守る役割があるため、修理によって一時的に取り外した状態で雨が降ると雨漏りするおそれがあります。
工事の際は、雨が降らないタイミングで唐草を交換するか、降っても大丈夫なように養生(シートなどで保護)が必要となるでしょう。
自然災害による唐草の破損には火災保険が使える!
唐草の修理には火災保険が利用可能です。
火災保険を使うと工事費が無料になるケースもあるため、積極的に活用していきましょう。
唐草の修理に火災保険が適用できる主な項目は「風災」です。
「風災」とは、台風や強風といった風による災害で建物が破損した場合に利用できる火災保険の適用項目です。
このほかに、「雹災(ひょうさい)」や「雪災」が適用できる場合もあります。
唐草の修理で火災保険が使える細かい条件は保険会社によって異なりますが、以下の場合は利用できる可能性があります。
- 台風や竜巻、強風によって唐草が破損した
- 強風による飛来物で唐草が破損した
- 雹(ひょう)によって唐草が破損した
- 雪の重みで唐草が破損した
台風や竜巻、強風などの風で唐草が吹き飛ばされたり壊されたりした場合は火災保険の適用が可能です。
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また、強風による飛来物で破損した場合も保険金が出ることがあります。
雹によって唐草が破損した場合も同様です。
雪が積もって重さで唐草が破損した場合は「雪災」が適用しやすいでしょう。
上記と同じ条件なら必ず適用できるというわけではありませんが、該当するなら保険会社に申請する価値はあるでしょう。
一方で、以下の場合だと火災保険で唐草を直すのは難しいです。
- 経年劣化で破損した
- 3年より前に破損した
- 破損の原因が自然災害ではない
年月の経過によって劣化した唐草は火災保険では修理できません。
また、風や雪による破損であっても、3年より前の事故だった場合は火災保険の対象外です。
破損の原因が自然災害ではない場合も火災保険が支払われないことが多いです。
ただし、自然災害以外でも対応している保険もあるため、加入している火災保険の内容を確認することをおすすめします。
火災保険を利用する際の業者選びのコツ
工事を依頼する業者によって、火災保険が適用できるかどうかが分かれる場合があります。
なぜなら、火災保険の工事を熟知した業者からアドバイスをもらわなければ、保険会社に申請しても保険適用を認めてもらえないおそれがあるからです。
火災保険を利用する際は、以下の3つのコツを把握して費用を安くできる可能性を高めましょう。
- 火災保険の適用実績がない業者には依頼しない
- 保険の申請前に業者に相談する
- 火災保険の詐欺に注意する
それぞれ詳しく解説していきます。
火災保険の適用実績がない業者には依頼しない
修理を依頼する業者に火災保険の適用実績があるかどうかを最初に確認しましょう。
火災保険を利用したことがない業者に工事を依頼すると、手順や申請方法がわからなくて精度が低い申請書を作成してしまい、保険会社に否認されるおそれがあります。
工事を依頼する業者が似たような事例で火災保険を適用した経験があるかどうかを必ず確認しましょう。
屋根の修理で30件以上の保険適用実績がある業者なら信頼できると考えられます。
その際に、証拠としての認定書や完工写真をもらうとより安心が出来ますよ。
保険の申請前に業者に相談する
火災保険で唐草を修理する場合、まず保険会社に連絡しようとする人が多いです。
しかし、保険会社に連絡するよりも先に工事業者を探してください。
理由は、火災保険の申請は業者の協力がないと保険会社に認めてもらいにくいと考えられるからです。
火災保険の申請には、申請書の他に工事の見積書や現地調査があります。
申請方法だけなら自分で調べられますが、現地調査の対応は業者でなければ詳しくはわからないでしょう。
保険の申請前に、業者に火災保険を適用しやすい方法を確認し、アドバイスに従いましょう。
火災保険の適用実績が豊富な業者であれば、安心して任せられます。
火災保険の詐欺に注意する
2021年にも怪しい会社の保険申請がニュースに取り上げられましたのでしっかりと読んでおいてください。
また、株式会社 火災保険請求相談センターのこちらのHPをお気に入りに登録して何かあるたびにHPを見に来てください。
5か月以上毎日記事コンテンツを更新している本気の会社です
屋根工事の火災保険適用で多いのが、詐欺です。
詐欺業者は「火災保険が必ず適用できる」と語って工事の契約書を結んでから、保険申請を行うパターンが目立ちます。
保険申請をする前に工事の契約を結んでしまうと、
もし火災保険が適用されなかった場合に工事費用の全額を自分で負担しなくてはいけません。
最初から工費費を全額負担する予定なら構いませんが、火災保険をあてにしていた場合は工事費が支払えず、
高額なキャンセル料だけを取られて何も直せなかったという結末もありえます。
保険の適用が確定する前に工事の契約書を締結しようとする業者には、
依頼しないように注意しましょう。
また、いきなり家に訪問してきて火災保険の適用をすすめてくる業者は信用しないでください。
屋根工事におけるトラブルの大半が、いきなり訪問してくる業者によるものだからです。
訪問業者によるトラブルは、2018年だけで7,000件以上もの相談が国民生活センターに寄せられています。
そこからもどんどん相談件数が増えていっております。 もちろん申請会社の中にはしっかりと説明していて、
特商法も理解しており、穏便に終わる会社もありますが、揉める会社も出てきております。
2022年も1月22日に九州で地震があり、他県からの会社も営業やテレアポで保険申請しましょうと
熱量入れて増えていっております
トラブルに遭遇して後悔したくないのなら、訪問業者は避けたほうが無難でしょう。
唐草は家を美しく保つ屋根の重要なパーツ
屋根の唐草は、雨から建築材を守るために欠かせない存在です。
唐草が無いと、雨漏りしたり木材が腐食したりするでしょう。
唐草は10年に1度は塗装が必要です。
また、20年〜30年に1度は交換修理が必要です。
ただ、唐草だけを修理しようとすると足場費用だけで20万円近くかかります。
唐草の修理は屋根や外壁のメンテナンスと一緒に行いましょう。
修理の際に火災保険を活用すれば唐草を無料で直すことが可能です。
台風や強風、雪などで唐草が破損した場合は火災保険を活用して安く工事をしましょう。
【TEL問い合わせ7:00~20:00年中無休】
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記事監修:矢島 弘子 |
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火災保険請求・地震保険請求アドバイス業務に従事。年間200棟の調査を13年間継続して行い、建物調査後の損害鑑定人との立ち合いや交渉も行っている。外部の敷地内の申請はもちろん室内の汚損・破損の申請や給排水設備の申請も得意とし、家財保険かけている方が知らないスーツのアドバイスなども行っている東京都清瀬市周辺でも2021年10月7日の地震被害はあり、関東圏であればどこでも無料点検はすぐにご依頼ください。損はさせません。 |