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屋根材にはさまざまな種類があります。昔ながらの瓦、最近人気のガルバリウム鋼板などがありますが。ここ数十年に渡って多くの屋根で使われてきた素材といえば「スレート」です。
このスレートは日本では普及率の高い屋根材ですが、耐久性が低いため定期的なメンテナンスが必要になる屋根材です。そこで今回は、スレートの補修、一部補修のタイミングや費用について紹介していきます。
スレート屋根とは何か
まず、スレート屋根とは何なのかを把握しておきましょう。スレートとは、粘板岩を薄い板状に加工した建築材のことで、主に屋根材や外壁材として使用されているものです。
粘板岩を素材としたものは「天然スレート」と呼ばれていて、青黒色で独特な模様がついています。自然の風合いを生かしていて高級感がありますが、高価なため日本ではあまり普及していません。
日本で普及しているスレートは「化粧スレート」と呼ばれるものです。これは、セメントに繊維素材を混ぜて薄い板状に加工したもので、「カラーベスト」「コロニアル」といった商品名で呼ばれることも多い素材です。
日本では最も普及している屋根材として知られていますが、その理由は、化粧スレートはカラーバリエーションが豊富なことから外壁塗装の色に合わせやすいからです。
屋根は、住宅の外観のイメージを決める大切な部分ですので、イメージに合った色を選べることが大きなポイントになります。また、平板や波型などデザイン性が高いこともあり、多くの地域で普及しています。
スレート屋根はどれくらい経ったときに補修するべき?
スレート屋根の寿命は一般的には15〜20年ほどですが、耐久性の高い屋根材ですと20~30年、日本瓦ですと50年以上持つこともあります。そのため、スレート屋根は10年周期で塗装を行うことで、寿命を長持ちさせられるといわれています。
アスベストを含むスレート屋根は耐久性が長い
ただし、上述のアスベストを含んでいるスレート屋根の耐久年数は20〜25年ほどと、やや長くなります。
アスベストはスレート屋根の耐久性を高めるために使用されていましたが、そのアスベストが使用禁止になったために、ノンアスベストのスレートは健康被害や環境問題には発展しませんが寿命が短くなっています。
具体的には、1990~2000年代前半辺りに開発・販売されていたノンアスベストのスレート屋根は、寿命が短いものが多いのですが、2008年頃までに販売中止になっているため、新品で使用されることはありません。
もし、中古住宅で1990~2000年代前半に建築された住宅であれば、耐久性の低いノンアスベストのスレート屋根の可能性があるので、専門業者にリフォームの提案をしてもらうのがよいでしょう。
スレート屋根の補修の目安と費用
新築から10年くらい経過した住宅では、スレート屋根の棟板金や漆喰の補修が必要になることが多く、特に屋根の頂上部にある棟板金は強風の影響を受けやすいことから、もっと早くに劣化してしまうことがあります。
つまり、住んでいる地域の自然環境によって劣化具合が変わってきてしまうので、定期的なメンテナンスが必要になるわけです。
一般的には、棟板金や漆喰の耐用年数は15~20年ですので、スレート屋根と同じくらいですが、状況によって違いますので、毎年チェックをすることをおすすめします。
劣化状況に合わせた修理が必要です
その劣化状況に合わせた修理をすることが必要です。最も安価な補修は塗装ですが、多くの箇所で劣化が出ている場合は「カバー工法(重ね葺き)」や「葺き替え」といった大掛かりな工事を行うことになります。
カバー工法や葺き替えを行うと、数百万円の費用がかかりますし、足場代もかさんできます。しかし、台風や大雨など自然災害によって被害が出た場合は、後述する火災保険の補償対象になることもありますので、専門業者に確認してみましょう。
具体的なスレート屋根の補修方法は?
スレート瓦がずれたり外れたりしている場合は、雨漏りが起こるリスクが高くなるので、早めに修理・交換することをおすすめします。
スレート瓦の差し替え・交換の価格は、1枚あたり3万円ほどです。棟板金の補修費用は1mあたり8000円ほどですが、足場の設置で数十万円かかります。足場を設置するような工事になるのであれば、劣化状況にもよりますが、一気に葺き替えなどの修理を行ってしまった方が、将来的にコストパフォーマンスが良かったということも多々あります。
定期的に行うべきスレート屋根の塗装の目安と費用
スレート屋根の補修工事の中でも、定期的に行うべきと考えられているのが塗装工事です。築年数が経過している場合は、部分修理だけでなく塗り替えも検討することが望ましいです。特に藻やコケが発生している場合はもちろん、被害がなくても築10年ほど経ったスレート屋根は塗装を行いましょう。
塗装することで屋根の寿命を延ばすことができる
塗り替えを怠ると、屋根の劣化が早まってしまいますし、塗装をすることでスレート屋根の寿命を延ばすことができます。なお、塗料の耐久性や住宅のある環境によっても塗装の目安時期が変わるため、やはり定期的な点検作業は重要なポイントになります。ちなみに、屋根塗装の際は選ぶ塗料によって価格や耐用年数が以下のように違いがあります。
- アクリル系塗料…700~2,000円/㎡、耐用年数は5~7年ほど
- ウレタン系塗料…1,500~2,500円/㎡、耐用年数は8~10年ほど
- シリコン系塗料…1,800~3,500円/㎡、耐用年数は13~15年ほど
- フッ素系塗料…3,000~5,000円/㎡、耐用年数は15~20年ほど
スレート屋根の塗装工事の際には、塗り替え費用とは別に足場代・洗浄費・養生費などもかかってきますので、一般的な一戸建ての屋根を塗装する際の総額費用は50万円ほどかかってきます。耐久性のあるフッ素塗料など高機能な断熱塗料を使う場合は、70万円近くになることもあります。
塗装工事にかかる期間は最長で2週間ほどですので、梅雨時期や秋の長雨時期は避けて行うようにしましょう。
スレート屋根塗装では「縁切り」作業が必要不可欠
ちなみに、スレート屋根の塗装では「縁切り」という作業が必要になります。これは、スレート屋根の水はけをよくするものです。
雨水が屋根材の下へ浸入すると、屋根材が重なっている部分の隙間から水を排出するのですが、この隙間に塗料が入りそのまま乾いてしまうと雨水の逃げ道がなくなってしまいます。
雨水が屋根にたまると、雨漏りや腐食の原因になるため、スレート屋根の塗装時には縁切りというスレート瓦の重ね目に付着した塗膜を丁寧に切っていく作業が必須です。
主な方法としては、カッターなどを使って地道に切っていく方法と、タスペーサーという部材を差し込む方法の2パターンがあります。塗装工事をする際には塗装業者にどの方法で縁切りをするのかを確認しておきましょう。
スレートのメリット
では、そのスレートのメリット・デメリットはどのようなものでしょうか。
軽いので建物への負担が少ない
化粧スレートの厚さは5~6mmと薄く重量が軽いので、建物への負担が少ないのが特徴です。屋根が軽いということは耐震性に優れているため、地震大国・日本では重宝される屋根材となっています。そのため、最近では和風の木造住宅でも屋根の軽量化のためにスレート屋根が採用されることもあります。
ほかの屋根材よりも価格が安い
比較的価格が安いため、初期費用が抑えられるというメリットもあります。
普及率が高いので施工できる業者が多い
屋根材としての普及率が高いことから施工できる業者も多いのも特徴です。
スレートのデメリット
では、スレート屋根のデメリットとして考えられるのは何でしょうか?
耐久性が低い
スレートの耐用年数は15~20年程度で、ほかの屋根材よりも耐久性が低いのがデメリットです。
定期的なメンテナンスが欠かせない
防水性が低く、ひび割れや反りなどの劣化も起こりやすいことから、定期的なメンテナンスは欠かせません。メンテナンスではスレートの表面を保護する塗装が必要になります。
アスベスト問題があり飛散するリスクがある
最近また話題となっているアスベスト(石綿)の問題もあります。
もともと、化粧スレートにはアスベストを使用していましたが、健康被害や環境破壊への配慮から、現在は製造・使用が禁止になっています。
使用禁止になる前の、アスベストを使用したスレート屋根の場合は、表面がコーティングされているためアスベストの飛散は起こりにくくなっているものの、経年劣化により塗装が剥がれるとアスベストが飛散するリスクが高くなってしまうため注意が必要です。
また、既存の屋根を撤去して新しい屋根材に交換する葺き替え工事を行うときには、アスベストが飛散しないような対策をとる必要があり、費用が大きくかさむことが想定されます。
スレート屋根の補修費用を安くする方法
スレート屋根の補修工事は、方法によっては多額の費用が必要になりますが、以下が適用されれば安く済ませられる場合があります。
補助金を使用する
各自治体で住宅に関する補助金制度を設けています。ここでは、大阪市と茨木市の例を見てみましょう。
大阪市:民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度
大阪市では、2025年度(令和7年度)における民間住宅の耐震化率を95%にすることを目標としています。この補助金の条件は以下のような感じです。
- 2000年(平成12年)5月31日以前に建築された住宅であること
- 申請者の年間所得が1,200万円以下であること
- 市民税・固定資産税・都市計画税など各種税金を滞納していなこと
この補助制度では、屋根の軽量化などの耐震改修工事に関する補助率を改修工事に要する費用の1/2以内(限度額は1戸につき100万円)としています。
茨木市:多世代同居支援住宅リフォーム補助制度
茨木市外に1年以上居住している子世帯または親等が、市内に1年以上居住している親等 または子世帯が同居するために、2017年(平成29年)4月1日以降に住宅をリフォームして、茨木市外から当該住宅に転居した場合に住宅リフォーム費用の一部を補助するというものです。
補助対象工事は、屋根や雨樋、外壁の修繕・塗装などで、合計金額が10万円以上のリフォーム工事において、住宅リフォームに要した経費の1/3(限度額は30万円)を補助してもらえます。
火災保険を利用する
そして、火災保険を活用することで工事費用を全額賄ってもらえることもあります。火災保険は、近年増加している大型台風やゲリラ豪雨などの自然災害によりスレート屋根に被害が出た場合に、その修理費用を保険金で賄えるという損害保険です。
特に住宅の屋根は自然災害の被害を受けやすいので、火災保険に加入していると強い味方になってくれることでしょう。この火災保険の中でも、風災補償をつけていることが条件となります。
こちらは、基本補償で入っている場合が多いのですが、ご加入中の火災保険の契約書を確認しておきましょう。
そもそも風災って?
火災保険でいう風災とは、台風、暴風雨、春一番、旋風、突風、竜巻などの強風による災害のことです。強風による屋根や外壁材、雨樋の破損などが起こった場合に、火災保険金で修理費用を賄うことができます。
一般的には、風災補償が受けられる強風の条件として「最大瞬間風速が秒速20m以上の風によって生じた損害」が申請対象になります。また、屋根の修理に必要な工事費用が契約時に設定した免責金額以上であることが求められます。
とはいえ、屋根に被害が出た場合は足場を組むことになり、足場代だけで数十万円を超えますので、免責金額はクリアできるでしょう。
火災保険には3年の時効があります
自然災害が起きた日から3年以内に申請しなければいけないという、3年の時効が保険法で定められています。ちなみに、あまり知られていませんが、すでに修理を行っている建物であっても、被害を受けてから3年以内であれば申請が可能です。
屋根の補修では悪徳業者にはご注意ください
残念ながら、屋根の修理においては悪徳業者が多いといわれています。例えば、本来は火災保険を活用できないケースでも無理やり火災保険を適用しよう(虚偽の申請)としたり、いざ火災保険が下りないときには多額のキャンセル費用を請求したりするケースは少なくなく、国民生活センターなどから注意喚起がされているほどです。
このような業者は、訪問営業・電話営業をしていることが多いので、屋根の修理の際はそのような業者とは契約しないようにしましょう。
スレート屋根のトラブルで困ったときは火災保険請求相談センターへお問い合わせください
今回はスレート瓦について取り上げましたがいかがだったでしょうか?
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